2021年11月号掲載

稲盛と永守 京都発カリスマ経営の本質

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著者紹介

概要

京セラとKDDIを創業し、JALを再建した稲盛和夫。日本電産を創業し、成長させ続ける永守重信。2人のカリスマ経営者の経営モデルを掘り下げると、共通点が見えてきた。世間の風潮に流されず、独自の哲学や信念を貫いているのだ。これを「盛守経営」と名づけた著者がその本質に迫り、これからの経営のあるべき姿を示す。

要約

アメーバ経営の本質

 稲盛和夫と永守重信。2人とも、京都をホームベースとしつつグローバルに活躍し、B2B企業として世界トップシェア事業を数多くもっている。

 また、2人とも思いを「言語化」するパワーが抜群だ。稲盛と永守はこの言語化力を、独自の経営哲学と経営手法に結実させている。それらの中身をよく知れば知るほど、両者の経営モデルの本質がぴたりと重なり合うことに驚かされる。

 そこで、両者の経営モデルを「盛守経営」と呼ぶことにする。この盛守経営は、コロナ後の新たな世界を拓く経営でもある。

実践哲学としてのフィロソフィ

 稲盛のすごさは、企業創生と企業再生を3度実現してみせた点である。世界企業となった京セラの創業、KDDIの創業、そしてJALの再生。

 どのケースにおいても、稲盛経営の本質はまったくブレることがない。いずれの企業にも、稲盛DNAがしっかりと組み込まれている。それは、「フィロソフィ」と「アメーバ経営」だ。

 まず、フィロソフィ。いずれの企業も、京セラフィロソフィ、KDDIフィロソフィ、JALフィロソフィがあり、異なる信念が織り込まれている。

 例えば京セラでは、「手の切れるような製品をつくる」という思いだ。KDDIは「つなぐのは思い、つなぐのは笑顔」という言葉から始まる。

 一方、3社のフィロソフィには、共通点も多い。例えば各社とも「心」を起点としている。「素直な心」「美しい心」「感謝の気持ち」など。「利他の心」も3社の共通軸となっている。いずれも経営哲学という以前に、人生哲学の色彩が濃い。

アメーバ経営

 アメーバ経営は簡単にいうと、企業を6~7人の小集団(アメーバ)に分け、アメーバごとに時間当たり採算の最大化を図るものだ。そこには「売上最大、経費最小」で経営をシンプルにとらえるという稲盛実学の基本理念が貫かれている。

欧米流経営管理の罠

 製造業では長年、製造にかかる標準原価をあらかじめ算定する「標準原価方式」がとられてきた。さらに、1984年のロバート・キャプランの論文を基に「ABC(活動基準原価計算)」―― 活動量に合わせて費用を分配する方式が生まれた。そしてこれらが、科学的な経営手法であるとされた。

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