2015年9月号掲載

東京が壊滅する日 フクシマと日本の運命

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著者紹介

概要

今、首都・東京を含む東日本地域で、大被害が静かに進行しつつある。それは、2011年の福島原発事故で放出された放射性物質が引き起こす「内部被曝」だ。体内に取り込まれた放射性物質は、一定の潜伏期 ―― 5年を超えると、大量の障害と癌を発生させる。タイムリミットまであと1年。今すぐ適切な対策をとらないと東京が壊滅しかねない、と警鐘を鳴らす。

要約

セント・ジョージとフクシマ

 フクシマ原発事故による放射能によって、これから日本で何が起こるのか。

 それを知るには、事実を見ることが第一だ。驚いてはいけないが、現在の東日本とほぼ同じ条件に置かれていた米国の西部の州で、次のような史実があった ―― 。

セント・ジョージで起こった恐怖の事件

 米国ユタ州の町、セント・ジョージの葬儀屋エルマー・ピケットは、町の異常に気づいた。1956年のことだ。それまでは、癌による死亡は稀だったが、その年になって突然、癌で死亡する人が増えはじめた。翌年も癌死者の洪水は止まらない。1958、59、60年…恐るべき事態は続いた。

 ユタ大学病院のジョゼフ・ライオン博士らは、ユタ州内の15歳以下の小児癌の発生状態を、32年間にわたって調べた。

 この期間は、次の3つに区分されている。

    • A:1944~50年の7年間
    • B:1951~58年の8年間
    • C:1959~75年の17年間

 このように分けたのは、Bの期間に、ライオン博士らの予測する「不幸の原因」が潜んでいると考えられたからだった。

 この調査の結果は、ユタ州全土の親を戦慄させるものとなった。例えば、小児癌の発生率は、ユタ州南西部(セント・ジョージを含む地域)では、AとCを100%とした時、Bは300%になった。

 B期間中、何があったのか。実はB期間直前の1949年、ソ連が原爆実験に成功した。そして米国も西部ネバダ州で大気中の核実験を始めたのだ。

原爆の閃光ではなく、“死の灰”が原因

 大被害を受けたユタ州セント・ジョージの町は核実験場から220kmの距離にある。この距離は、非常に遠い。つまり、住民は閃光を浴びたのではない。原爆から放出され、220kmの距離を飛来した“死の灰”と呼ばれる放射性物質を浴び、体内に取りこんだ結果、大量の癌患者が発生したのだ。

 それは、フクシマ原発事故で放出された放射性物質を体内に取りこんだ東京を含む東日本の住民と同じである。そして、福島第一原発から東京駅までの距離が、ちょうど220kmである。

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