2015年2月号掲載

ロボット革命 なぜグーグルとアマゾンが投資するのか

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著者紹介

概要

今、米国ではグーグルが自動運転車の実証試験を行い、アマゾンは無人機での配達を目指す。日本でも、安倍政権が成長戦略の柱の1つにロボットによる産業再生を掲げるなど、世界でロボットに熱い視線が注がれている。だが、何事にも光と影あり。果たして、ロボットは我々の救いの神となるのか、悪魔となるのか。ロボット開発を行う著者が、その未来を探る。

要約

なぜロボットに投資するのか

 2013年12月。米フロリダ州のカーレース場で、ヒューマノイド、つまり人間型ロボットの技術を競うコンテスト「DARPAロボティクス・チャレンジ」の予選が行われた。

 これは、DARPA(米国防総省の国防高等研究計画局:軍事的に利用する新技術の研究・開発を行う機関)が開催したものだ。

 コンテストには、NASA(米航空宇宙局)やMIT(マサチューセッツ工科大学)など4カ国の16チームが参加したが、予選を1位で通過したのはシャフト社の「エス・ワン」だった。シャフト社は、2012年に創業された東京大学発のロボットベンチャー企業である。

 エス・ワンはダントツのトップで、日本のロボット技術の高さを世界に見せつけた。

 だがその後、日本のロボット関係者を震撼させるビッグニュースが飛び込んできた。米国のIT最大手のグーグルがロボットベンチャー8社を買収し、その中にシャフト社も含まれていたのだ。

 このニュースは、米国がヒューマノイドの活用を本格的に考え出したことを意味する。そして、急激な成長を遂げたIT企業が次のビジネスチャンスとして、ロボット技術に投資をし始めたということだ。

グーグルの狙いはどこにあるのか

 グーグルは、なぜロボットに興味を持ったのか。

 同社は自動運転のロボットカーの開発に乗り出しているが、その動機は、2つ考えられる。

 2つ目は、投資をするならロボットにすべきという積極的な動機だ。

 その背景には、バーチャルな世界であるIT技術が実世界の人間に関係する時のインターフェイスとして、ロボットは投資する価値のある選択肢の1つだという判断があると思う。

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