2012年4月号掲載

会社人生は「評判」で決まる

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著者紹介

概要

「人事は評価ではなく評判で決まる」と、企業の中ではよくいわれる。「人望がない」。いったんそうした評判が立てば、組織で生きていくのはかなり難しくなる。かくも重大な影響を及ぼす、組織内における「評判」。これは、いかに形成され、どう作用するのか、高めるにはどうすればいいのか。数多くの企業人事を見てきたコンサルタントが、わかりやすく解説する。

要約

評判が悪ければ意味がない

 企業の中では、「人事は評価ではなく、評判で決まる」とよくいわれる。

 例えば、重要なポジションへの抜擢人事を考えている役員が、「A君はどうかね?」と部長に問い、その返答が「A君は優秀ですが、残念ながら人望がありません」だったとしたら、それまでだ。

 企業では「評価」による人事が前提となっているにもかかわらず、「評判」がかくも重大な影響を及ぼす。

人事を決める“裏スタンダード”

 評価と評判、言葉は似ているが、その性質は大きく異なる。

 評価は評価基準を満たせば高まるが、評判は主観の集合体であるため基準は存在しない。

 また、評判は長期間かけて築かれるものであり、一度落ちると再び高めるには相応の時間を要する。だが、いったん高めることができれば、強力な後押しをしてくれるものでもある。

 評価と評判とは、密接に関係し合っている。「評価が評判を作る」という側面もあるが、逆に「評判が評価を作る」という側面もある。例えば、良い評判のある人には評価も高く付けがちだ。

 評価は短期的な指標なので、昇給などの短期的な処遇には反映される。一方、昇進昇格など長期的な処遇になると、評判が前面へと出てくる。

 とはいえ、短期的処遇には評価という短期的指標が用いられ、長期的処遇には評判という長期的指標が用いられていることになり、意味合いからすれば、整合性がとれているといえなくもない。

徳ある者に地位を与えよ

 評判に関しては、特に日本において重んじられる背景がいくつか存在する。

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