2011年7月号掲載

伸び続ける会社の「ノリ」の法則

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著者紹介

概要

景気の低迷が続く中、日本企業の活力低下もまた甚だしい。何か新しいことを提案しても、「やってやろう!」という雰囲気にならない。無気力、無関心が蔓延し、人間関係は希薄。この企業を覆う閉塞感は、どうすれば打破できるのか。カギは「ノリ」を良くすること、すなわち社員のやる気に火をつけ、皆で盛り上がることだという著者が、その具体策を解説する。

要約

「ノリ」とは一体何か?

 「善く戦う者は、これを勢に求めて人に求めず」(『孫子』) ―― 。

 これは、「戦上手は、まず何よりも勢いに乗ることを重視し、1人1人の兵士の働きに過度の期待をかけない」という意味である。

 私は今の日本に最も大切なものは、「ノリ」だと思っている。ノリとは、「個人や職場、組織に勢いがあり、盛り上がって前に進もうとする正のエネルギー」のことである。

 企業や個人がノリを失って久しい。「失われた20年」と呼ばれる緩慢な衰退に流され、挑戦しない、リスクをとらない意識が蔓延し、日本企業からノリが失われてしまった。

 人や組織のノリが悪いままでは、今の閉塞感は打ち破れない。ノリという組織の勢いを回復させることこそ、今の日本企業の最大の経営テーマだ。

ノリが良くなると生産性が高まる

 経営におけるノリの重要性を気づかせてくれたのは、天竜精機(長野県)の芦部喜一社長だった。

 芦部氏は2005年に社長に就任。当時、会社の業績は表向き順調だったが、どうも「本当の活気に欠ける」と芦部社長は強い危機感を感じていた。

 社員たちは真面目に働いてはいるが、与えられた仕事をこなすだけで、それ以上のことはしない。腹の底から湧いてくるような仕事に対する愛着や、組織に対する“熱”が感じられなかったのだ。

 そして、私にこう教えてくれた。「人は何よりノリが大切だと思う。気分よく働き、仕事そのものが面白いと思ったら、生産性は必ず高まる」。

 私はこの言葉に衝撃を受けた。

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