2009年6月号掲載

昇進者の心得 新任マネジャーの将来を左右する重要課題

Original Title :Harvard Business Review Anthology How to Succeed in Transition

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概要

プレーヤーとして優秀なビジネスパーソンが、マネジャーになった途端、つまずくことがある。そんな憂き目に遭わないためには、何に気をつけるべきなのか。本書では、『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』掲載の論考の中から、「昇進者の成功条件と失敗要因」に関する8つの考察を紹介。昇進し、マネジャーとなった者が守るべき“心得”を明らかにする。

要約

新米マネジャーの5つの誤解

 昇進は、1つの成功である。だがこれが、「失敗の始まり」になることが少なくない。なぜか?

 それは、昇進後、新しい役割を誤解して、誤った「権限の使い方」をするからだ。

 新米マネジャーは、次の5つの誤解を抱きがちで、これらが管理職への移行を必要以上に難しくしているケースが多い。

①管理職の権威は絶大である

 新米マネジャーは、マネジャーになったことで権威が高まり、その結果、自由と自律性が拡大すると思い込んでいる。

 だが実際は、新米マネジャーには、上司や部下のみならず、社外からも相矛盾する要求が容赦なく突きつけられる。その結果、これらの人間関係のせいで身動きできなくなってしまう。

 従って、新米マネジャーがリーダーシップを発揮するためには、部下だけでなく、自分のチームが置かれている環境も含めて管理する必要がある。

 そのチームを支える外部のキーパーソンを見つけて、効果的な関係を築かない限り、チームが仕事をこなすことはできない。

②管理職の権威はその地位から生まれる

 このように周囲に依存しなければならないとはいえ、新米マネジャーにもそれなりの権力はある。

 この勘違いの結果、多くの新米マネジャーは独裁的に振る舞うことになる。ところが、上意下達の命令に部下たちがいつも従うとは限らない。

 何度か痛い思いをした挙げ句、新米マネジャーが学ぶ現実は、管理職の権力は、部下や上司からの信頼を得なければ保証されない、ということだ。

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