2008年1月号掲載

その1人が30万人を動かす! 影響力を味方につけるインフルエンサー・マーケティング

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著者紹介

概要

かつて絶大な影響力を発揮していたマス広告。今、その力に翳りが見えている。そして新たに台頭しているのが、“インフルエンサー”という存在だ。本書は、消費者の消費行動に多大な影響を与える、このインフルエンサーを活用したインフルエンサー・マーケティングを紹介するもの。この手法を使えば、たった1人の発言をもとに何十万もの人々を動かすことができる!

要約

インフルエンサーの時代

 Web2.0時代の本格化に伴い、今、自ら情報を発信する「インフルエンサー」(消費者に影響を与える存在)が、数多く登場している。

 この大量のインフルエンサーの出現によって、消費者の情報収集や購買行動が変わりつつある。

 消費者は、企業広告ではなくインフルエンサーの言葉に耳を傾けるようになってきたのだ。そして企業も、マーケティング活動においてインフルエンサーの存在を意識せざるを得なくなっている。

 こうした背景のもと、登場したのが、インフルエンサーと連携した新たなマーケティング手法「インフルエンサー・マーケティング」だ。具体的にどんな活動か、その事例を紹介すると ——

P&Gのインフルエンサー・マーケティング

 2005年初め。P&Gは、吸収力とフィット感を向上させた、紙おむつブランド「パンパース」の新商品を発売した。そのコンセプトは「赤ちゃんの眠りを妨げない」こと。

 この新商品の発売を機に、同社は「赤ちゃんの眠り」をテーマにインフルエンサー・マーケティングを行った。

 まずは、キー・インフルエンサーとして、子供の睡眠の重要性を啓発する様々な活動を行っていたカリスマ小児科医と連携した。

 この医師の監修のもと、子供の睡眠に関する国際調査を実施。その結果、欧米諸国に比べて日本の赤ちゃんが夜更かししている事実や、両親が夜遅くに赤ちゃんをコンビニエンスストアなどに連れ出している実態が明らかになった。

 その一方で、母親たちから支持を得ている子育て関連サイトの運営者や、育児、健康関連の有力ブロガーなど、個人のインフルエンサーにも情報を提供。マスコミ報道との相乗効果で、ネット上でも広くこの話題が流通した。

 さらに、こうした話題の広がりは全国の小児科医へも波及した。医師がこの情報を母親に提供するなど、リアルなクチコミも促進された。

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