2006年8月号掲載

30代未婚男

社会・政治文化・思想・歴史
要約をPDFファイルで読む 要約をPDFファイルで読む

※『TOPPOINT』にお申し込み頂き「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

30歳を過ぎても結婚しない男たち。相手がいない、お金がない、自由な時間が大事…。彼らは結婚しないのか? できないのか? やがては「男性の3人に1人が一生独身」という時代がやってくる!? 数多くのインタビュー、アンケート調査のデータをもとに、「男性の未婚化」現象を探ると、その背景や構造のみならず、いくつかの「罠」も見えてきた ―― 。

要約

「30代未婚男」の現実

 今日、男性は30代を迎えても結婚しないことが普通になってしまった。

 男性の未婚率を見ると、30〜34歳で42.9%、35〜39歳で25.7%、40〜44歳で18.4%。30代前半では約半数が独身、30代後半になってやっと4分の1に減り、40代でも5人に1人程度は売れ残っている、ということになる。

 もはや、「30代未婚男」は一部の特異な男性の話ではない。ごく平均的な男性像になりつつある。

さっさと結婚する男、いつまでも結婚しない男

 男女別の初婚年齢の推移を見ると、女性が確実に晩婚化しているのに対して、男性は早く結婚する人と、晩婚化する人とに二分化している。

 若い男性は以前と比べて、同年代の女性を結婚相手として希望する傾向が出てきている。ある固まりの男性たちは、20代の間に同年代の女性とさっさと結婚してしまうのである。

 では、モテモテの人が早く結婚して、そうでない人が売れ残るのかといえば、それほど単純な図式でもない。

 1つ明確なのは、彼女との間に子供ができてしまった人は早く結婚するということだ。今や「できちゃった婚」カップルは、20代前半では過半数の63.3%、20代後半でも22.9%に達している。

結婚により失うもの、抱え込むもの

 女性にとって結婚とは、仕事上大きな可能性を「失う」ことである。出産などで離職を余儀なくされれば、もしかしたら獲得できたかもしれない生涯賃金を失うことになる。女性が結婚に慎重になり、晩婚化するのはむしろ当然だろう。

 反対に、男性は失うものがない。それなのに、結婚に対して慎重になるのは、結婚によって相手の人生という重いものを「背負い込む」という感覚があるからだ。

 妻が生涯、正社員で働き続けていれば、生涯賃金は平均約2億7700万円になる。だが、28歳で退職して2児をもうけ、37歳でパートタイマーとして再就職した場合、生涯賃金は5000万円になってしまう。その差額を肩に背負うのである。

 そのようなつらさは、何かの勢いでもなければ、なかなか越えられない。

この要約を読んだ方は、
他にこんな要約も読んでいます。

日本経済 予言の書

鈴木貴博 PHP研究所(PHPビジネス新書)

ポストコロナの経済学

熊谷亮丸 日経BP

人新世の「資本論」

斎藤幸平 集英社(集英社新書)

データでわかる 2030年 地球のすがた

夫馬賢治 日経BP・日本経済新聞出版本部(日経プレミアシリーズ)