ありえない決断

Original Title :FORTUNE:THE GREATEST BUSINESS DECISIONS OF ALL TIME

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著者紹介

概要

偉大な企業は、ビジネスの根底を覆すような経営判断を下している。会社を離れた創立者を呼び戻してCEOに据えたアップル、グーグルはじめ多くの企業が模倣する「15%ルール」を作った3M、従業員の賃金を2倍以上引き上げたフォード等々。成功企業が下した“ありえない決断”の数々を紹介し、意思決定におけるヒントを示す。

要約

企業を成功に導く偉大な決断

 成功とは、その企業が下す決断の総計に他ならない。無数の決断の組み合わせこそが、偉大な企業に成長することを可能にする。

 しかし、中には他とは明らかに異なる決断がある。それは、社運を賭けた判断を迫られた時にCEOが下す決断だ。

 例えば、苦境に陥っていたアップルは、10年前に会社を離れた創立者のスティーブ・ジョブズを呼び戻してCEOに据えた。その決断は、やがて時価総額世界一の企業を生み出すに至る。

 これは、経営の歴史上、最も偉大で最もありえない決断の1つではなかったか。

 私は約20年間、歴史上最も成功した数々の企業で下された、最良と思われる決断を拾い集めてきた。その中には、常識では考えられない決断という意味で、他とは違う光を放っているものがある。世間的な考え方の逆を行く決断ということだ。

3M(スリーエム)の決断

 例えば、経営陣が従業員に、仕事と関係なく好きなことを考えてよい時間を与えるなど、とても正気の沙汰とは思えない。だが、3MのCEOウィリアム・マクナイトが1948年に決断したのは、まさにそれなのである。彼は、社員が勤務時間の15%を自分の好きな研究などに充ててよいという「15%ルール」を採用したのだ。

 この偉大な決断は、その後、あちこちで模倣されるようになった。例えば、グーグルでは現在、従業員が自分のプロジェクトにかなりの時間を費やしてよいことになっている。

ザッポスを救った無料配送

 重要な決断は、徹底的な分析や、何時間にも及ぶ熱のこもった議論の末に生まれる。だが、時としてその逆もある。会社の命運を決める決断が、パッとまとまることもあるのだ。

 なぜか? それは、誰もそれ以上の名案を思いつかないからである。1999年、靴のネット通販ザッポスが下した決断が、まさにそれだ。

 当初、創業者のニック・スインマーンは、「靴のアマゾン」になると宣言していた。だが、靴のネット通販は簡単ではなかった。試し履きもできないのに、誰が靴など買うだろうか。同社は実績を上げられず、手持ちの資金は底をついた。

 どうすれば、販売を伸ばせるのか。経営陣が思いついたのは、無料配送・返品自由というサービスだった。彼らは、その作戦にどれだけのコストがかかるのか、そもそもうまく行くのか、見当もつかなかった。そんなサービスを提供している同業者はなかったからだ。

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