2014年12月号掲載

アイデアは交差点から生まれる イノベーションを量産する「メディチ・エフェクト」の起こし方

Original Title :The Medici Effect:Breakthrough Insights at the Intersection of Ideas, Concepts & Cultures

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著者紹介

概要

異なる分野や文化が出会う場所、それを著者は「交差点」と呼ぶ。ここでは既存の概念がぶつかり合い、融合して、目を見張るような革新が次々と生まれる。この場所をいかに見いだすか、そこで見つけたアイデアをどうすれば生かせるか、を指南する。様々な事例とともに説かれる交差点を巡る話は、あらゆる分野のイノベーターに有用な、不朽の原則といえよう。

要約

「メディチ・エフェクト」の起こし方

 異なる文化、領域、学問がぶつかり合い、融合することで、新しい画期的なアイデアが生まれる。

 異なる分野が出会う場所、それを私は「交差点」と呼ぶ。そして、そこですばらしい革新が次々と生まれることを「メディチ・エフェクト」と呼ぶ。

 メディチ・エフェクトと名づけた由来は、創造性が爆発的に開花した15世紀のイタリアにある。

 フィレンツェで銀行業を営み繁栄したメディチ家は、幅広い分野の文化人や芸術家を保護した。その結果、フィレンツェには彫刻家や画家、哲学者、科学者、建築家など多種多様な人々が集結した。彼らはそこで互いに学び合い、新しいアイデアに基づく新しい世界をつくりあげ、後の世にいうルネッサンスを花開かせた。

 私たちもまた、このメディチ・エフェクトを起こすことができる。そのためには、異なる専門分野や文化が出会う場を探さなければならない。

 では、そうしたアイデアの交差点をどのように見いだせばよいのか、また、どうしたらその出会いが可能になるのか。それについて指南しよう。

垣根を取り払う

 1995年初めのこと、ニューヨークにあるスウェーデン料理レストラン〈アクアビット〉のエグゼクティブ・シェフが突然亡くなった。

 レストランのオーナーは後任者が見つかるまで、最近雇ったばかりのマーカス・サミュエルソンに代役を務めさせることにした。だが、彼はまだ若いので、オーナーには躊躇があった。「本当に24歳の若造に任せられるのか、心配だった」と語る。だが結果的に、それは最良の決断だった。

 3カ月後、『ニューヨークタイムズ』はこの独創的な料理に3ツ星の評価を与えた。彼は最年少でこの栄誉ある評価に輝き、以来、米国のトップシェフの1人として、名声をほしいままにした。

 この成功の裏には、何があったのだろうか。

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