2012年3月号掲載

イノベーションのDNA 破壊的イノベータの5つのスキル

Original Title :The Innovator's DNA:Mastering the Five Skills of Disruptive Innovators

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著者紹介

概要

名著『イノベーションのジレンマ』の著者、クリステンセンの最新刊。アマゾンのジェフ・ベゾスやイーベイのピエール・オミダイア等、革新的な経営者たちを分析し、導き出した、イノベーションを起こす人に共通する5つの能力を紹介する。「イノベータDNA」。こう命名されたその能力は、先天的なものにあらず。すなわち、誰もが後天的に育成することができる!

要約

創造性は遺伝的素質ではない

 創造的な人は、普通の人とどう違うのか。

 よくいわれるのは、創造的に考える力は生まれつきということだ。アップルのスティーブ・ジョブズのような人は、創造の遺伝子を持って生まれたと、ほとんどの人が思っている。

 だが、これはほぼ間違いである。そのことを、ジョブズを例に示そう。

 アップルの名を一躍、世に知らしめたコンピュータ、アップルⅡ。そのカギとなったイノベーションの1つは、「パソコンは静かであるべきだ」という、ジョブズの決定から生まれた。

 このこだわりは、彼が禅と瞑想を学んだ経験からきている。パソコンのファンの音が精神集中を妨げると感じたジョブズは、アップルⅡには冷却ファンをつけないと決めた。

 そこで、彼は発熱量の少ない電源装置を設計できる人を探し、ロッド・ホルトという男を見つける。ホルトは、ファンのいらない装置を開発した。

 ジョブズの静音へのこだわりと、ホルトの革新的な電源装置を実現する能力が、アップルⅡを史上最も静かで最も小型のパソコンにしたのだ。

 もしジョブズが、「なぜパソコンにファンがいるんだ?」と問わなければ、アップル製のパソコンは今のような形では存在していないはずだ。

 「いつか全てのコンピュータが、こんなふうに動作するようになるとはっきりわかった」

 そして、ジョブズは5年をかけてアップルの設計チームを指揮し、グラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)を搭載した世界初のパソコン、マッキントッシュを開発した ―― 。

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