2010年9月号掲載

最強の人生指南書

起業家・人物人生論
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著者紹介

概要

西郷隆盛、吉田松陰、坂本龍馬など、幕末維新の志士たちがこぞって学んだ、幕末の儒学者・佐藤一斎の『言志四録』。この書は、政治や経済の混迷が続く、現代日本にこそ必要な“最強の人生指南書”である。こう語る齋藤孝氏が、『言志四録』から「仕事術」「人間関係・リーダー論」「学習法」「人生論」に関する言葉を選び、わかりやすく解説する。

要約

現代こそ『言志四録』が役に立つ

 幕末の儒学者である佐藤一斎の『言志四録』は、現代における「最強の人生指南書」である。

 それは『言志四録』が、人生に必要なことを、短い言葉で的確に言い当てているからである。

 昨今、「幕末・明治」と『論語』がブームになっているが、これは、政治や経済の混迷が続く中で、日本人が「指針となるもの」を必要としていることが影響しているのではないか。

 幕末から明治にかけて、新たな時代を切り開いた人々の活力。そして、『論語』にみられる人生に対するブレない見方。それらを現代の日本人は痛切に求めている。そして『言志四録』は、これら2つの要素を持ち合わせた、類まれなる書なのだ。

 いま、『論語』がブームになっているのは、自分の心のあり方を修養することを目指す儒学に、人間性の柱を求めているからだろう。

 とはいえ、「修養」という言葉が死語となったこの時代に、いまさら修養しろといっても、一生かけて心を鍛錬していくという覚悟は持てないというのが正直なところだ。

 では、どうすればいいのか。お薦めなのは、心に響く言葉を日々の生活の中で意識することだ。

 人生の選択などというと、大きなことのようだが、私たちの日々の行動というのは、実は細かな判断から成り立っている。

 ちょっと嫌な人と出会った時に自分から挨拶するのかしないのか、そんな細かい、一瞬の判断が大きなものにつながっていく。

 そうした時に、それまでやってきた習慣のまま行動していては、何も変わらない。でも、判断をずらすきっかけとなる言葉が自分の中にあれば、行動を変えることができる。

 『言志四録』に綴られた言葉は、箴言となっているものが多い。箴言というのは、教訓を含んだ短い言葉のことで、格言と言ってもいい。

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