2010年5月号掲載

ネオ・デジタルネイティブの誕生 日本独自の進化を遂げるネット世代

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著者紹介

概要

子供の頃からパソコンやインターネットを自在に使いこなす。こうした人々のことを「デジタルネイティブ」と呼ぶが、日本では今、その進化形といえる「ネオ・デジタルネイティブ」が誕生しつつある。本書では、先行世代よりもさらにモバイル機器へのこだわりが強い、この新世代の意識と行動を詳細に分析。そして、彼らとうまく付き合うための“ツボ”を提示する。

要約

進化するネット世代

 2008年、フジテレビは「フジテレビ・オンデマンド」というサービスを立ち上げ、番組のネット配信を始めた。

 このサービスで興味深いのは、パソコン(PC)での視聴だけでなく、ケータイ、すなわちモバイル視聴にも対応している点だ。しかも、モバイルからのアクセスによる視聴が、PCのそれを凌駕しているという。

 携帯電話の通信事業各社がモバイル動画サービスを始めた当初は、「ケータイの小さな画面で動画を見たい人はそれほどいない」といった声も聞かれ、恐らく成功しないだろうとの予想もあった。

 ところが蓋を開けてみると、実際には、人々は(特に若者は)、ケータイの小さな画面で動画を見るのに違和感を抱いていなかったのだ ―― 。

76(ナナロク)世代と86(ハチロク)世代 ―― デジタルネイティブ

 米国の社会学者などが、「デジタルネイティブ」という概念を提唱してから数年が経つ。

 若い頃から、PCやインターネットなどのデジタル環境が当たり前のものとして存在し、それらを手足の一部のように使う人々のことである。

 デジタルネイティブは、具体的に何年から何年生まれの人々といった統一された定義はないが、過去の研究から、1970年代半ば~90年前後に生まれた世代であると考えてよいだろう。

 日本においても、デジタルネイティブに相当する新しい世代が、ほぼ同じ時期に誕生している。それが、「76世代」であり「86世代」である。

 この76世代の10年後に生まれた世代が、86世代で、76世代とはまた全く違った価値観・行動様式を持つ。

 現在、76世代は33歳前後の社会人。86世代は23歳前後。学生または入社1~3年目の社会人だ。

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