2008年7月号掲載

なぜビジネス書は間違うのか ハロー効果という妄想

Original Title :THE HALO EFFECT

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著者紹介

概要

『ビジョナリー・カンパニー』をはじめ、これまで数々のビジネス書が、成功する企業の秘密を解き明かしてきた。だが、取り上げられた優良企業の多くは、その後、凋落している。なぜ、ビジネス書は間違えるのか? それは、相関関係と因果関係を混同するなどの「妄想」にとらわれているからだ。本書は、この妄想の数々を紹介し、成功の公式などないことを証明する。

要約

なぜ、本質を理解できないのか

 「成功の秘訣」「シェア拡大の公式」「偉大な企業へのステップ」などについての本が欲しければ、いくらでも世に溢れている。

 だが、成功の秘訣を教える本がこれだけ出回っていても、成功を手にするのは相変わらず難しい。

 成功の要因を知るのは、なぜそれほど難しいのか? それは、我々が多くの妄想に囚われているからである。妄想のせいで、ビジネスにおける成功の本質を冷静に考えられずにいるのだ。

 その妄想とは、例えば、次のようなものである。

「ハロー効果」という妄想

 ハロー効果とは、企業の「業績」を見て、それを基にその企業のリーダーシップや価値観などを評価する傾向のことである。

 『フォーチュン』誌が毎年発表している「世界で最も賞賛されている企業」ランキングがある。

 これは、アナリストらが数百もの企業について、マネジメントや製品の質、イノベーション、長期投資先としての評価、財務状態の安定性などの8項目を評価し、順位を決めるものである。

 このランキングにもハロー効果が働いている。8項目の評価に、強い相関関係が見られるのだ。

 その好例が、2000年に「最も賞賛される企業」3位になったシスコシステムズである。

 「長期投資先の評価」で同社が上位に入るのは不思議ではない。株価はうなぎ昇りだったからだ。

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