2008年3月号掲載

大人の投資入門 真剣に将来を考える人だけに教える「自力年金運用法」

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著者紹介

概要

「現在50歳前後以下の世代は、公的年金だけでは豊かな老後を送れない」と言う著者が、“私的年金づくり”の方法、すなわちセカンド・ライフのための資産運用法を説く。その運用の成功のカギは、長期的な視点に立つこと。このスタンスの下、本書で紹介されるいくつかのリテラシーを身につければ、普通の市民でも、プロよりも高い運用成績を収められるという。

要約

「私的年金」運用の基本

 国から支給される公的年金だけでは、豊かな老後を過ごすことはできない —— 。

 実は、現在50歳前後およびそれより若い世代は、充実したセカンド・ライフに必要な資金と、もらえる公的年金との間に大きな差がある。その差額は、45歳の世代で約2000万円にも上る。

 従って、引退後に豊かな生活を送るには、その差を埋めるための「私的年金」を作る必要がある。

 では具体的に、私的年金はどう作ればよいか?

 まず、年金性資金の運用は、運用対象の値動きに一喜一憂する「トレーディング(短期売買)」型ではなく、運用資産が長期に持つ実力をじっくり発揮させる「インベストメント(長期投資)」型の運用であるべきだ。

 そして、複数の資産に分散投資することでリスクを抑え、リターンを安定させられる「ポートフォリオ理論」の考え方を基本にすべきである。

 欧米では資産運用を考える際、「アセット・アロケーション(資産配分)」を重視するが、この背景には「MPT(モダン・ポートフォリオ・セオリー)」という次のような投資理論の存在がある。

  • ・資産運用において最も大事なことは、ポートフォリオをどう組むかである。
  • ・ポートフォリオの組み方としては、その値動きが相互にあまり関係しないアセット(資産)クラスを組み合わせることが、運用成績を安定的にする秘訣である。

 日本では、投資と言えば「銘柄の選択が運用成績を左右する」「売買のタイミングで儲けることができる」と考えられているが、過去の統計的な研究は、次のような結論を導き出している。

 つまり、どの資産をどの程度組み入れるかで、すでに運用の結果は決まっているのである。