2008年3月号掲載

超高級ブランドに学ぶ感動接客

Original Title :The Great 88:Eighty-eight Luxury Selling Strategies

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著者紹介

概要

顧客が感動するようなサービスを行い、「またこの店に来たい」と思ってもらう ―― 。そのためのテクニックを、販売のプロ中のプロとも言うべき、世界のラグジュアリー・ブランドのスタッフたちの行動から学ぼうという書。著者の1人は、カルティエの販売スタッフとしてトップレベルの成績を誇った人物であり、現場を知る者ならではの実践的な内容となっている。

要約

“感動接客”のテクニック

 何十年、あるいは一生にわたって、お客様にご愛顧をいただき、常連になってもらうにはどうすればよいのか? どうすれば、競合ブランドに勝る価値を付け加えることができるのか?

 その答えは、ラグジュアリー業界で活躍する「セールス・アンバサダー(大使)」たちの日々の行動からうかがうことができる。

自分ならどう接してほしいかを覚えておこう

 「人にしてもらいたいと思うことを、人にしてあげよう」。これは、感動接客の黄金律である。

 「あなたがその店を贔屓にする理由は?」と質問すると、様々な答えが返ってくる。

 「私の名前を覚えてくれている」「強引に売りつけようとしない」「何も買わない時でも、私の顔を見て嬉しそうに接してくれる」…。

 このように人は皆、好みが違い、どう接してほしいかも人によって異なる。

 従って、お客様の行動を観察、分析し、臨機応変で柔軟な対応をすることが大切だ。それによって、様々なタイプのお客様と良い関係を築ける。

お買い物の心理的側面

 スポーツカーを買うのは、移動するためではない。ラグジュアリー・ウォッチを買うのは、時刻を知るためではない。

 セールス・アンバサダーの役割は、「商品の機能を超えた何かをお客様は望んでいる」ということを理解することである。

 セールス・アンバサダーが夢の世界、感情の世界に入り込めば、お客様と交わす会話は全く異なるものになる。