2005年4月号掲載

ザ・エージェント ベストセラー作家を探しつづける男

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著者紹介

概要

本書いわく「私たちは160冊ほどの書籍をプロデュースし、5万部を超えるベストセラーを12作品、世に送り出した。そのうち4作品は10万部を超えた」――。これまで何人もの小誌読者の方から、「本を出版したいのだが…」というお話を伺ったことがある。出版を考えておられる方は、まずは本書をお読みください。その夢は、大きく前進するかも…。

要約

「作家のエージェント」とは?

 『海峡を渡るバイオリン』『ロベルト・バッジョ自伝 天の扉』『考具』『世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』。いずれも10万部を超えたベストセラーだ。

 実はこれらの作品には共通点がある。それは、「作家のエージェント」を行うアップルシード・エージェンシー(著者・鬼塚氏が代表)がプロデュースし、世に送り出した作品ということだ。

 作家のエージェントとは、将来性があると見込んだ新人作家とエージェント契約を結び、彼らの才能を世に送り出し、ブレイクさせる仕事だ。言ってみれば、芸能プロダクションと同じである。

 日本ではあまり馴染みのない仕事だが、海外、特に欧米ではよく知られ、出版界になくてはならない存在である。

 この仕事が事業として登場したのは、19世紀のこと。日本では明治維新の混乱が一段落し、憲法制定と議会制民主主義という次のステップに向けて、ようやく世の中が動き出した頃である。

 そんな時代に、イギリスでは作家のエージェントを営む世界初の会社「エー・ピー・ワット・アンド・サン」が設立された。

 同社は大成功を収め、その後30年にわたって業界No.1の地位を維持する。映画『地獄の黙示録』の原作『闇の奥』を著したジョゼフ・コンラッド、イギリスの国民的作家チャールズ・ディケンズなど、多くの有名作家のエージェントを務めた。

 ではなぜ、19世紀のイギリスで作家のエージェントという仕事が必要とされたのか?

 また、かつてのイギリスの著作活動は上流階級に集中する傾向があり、ロンドンを離れてそれぞれの領地で執筆する場合が多かった。さらに、出版社との交渉などの雑務は他に委せるということなどが相まって、エージェントの存在が必要になったと指摘する。

 例えばサマセット・モーム。彼は、1920年代にシンガポールのラッフルズ・ホテルに滞在し、このホテルを舞台にした小説『手紙』を発表した。

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