2024年2月号掲載

「ことば」の戦略 たった1語がすべてを変える。

Original Title :MAGIC WORDS (2023年刊)

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著者紹介

概要

説得力がある人と、そうでない人の差は、「ことば」の使い方にあり! 自然言語処理分野のエキスパートが、膨大なデータと事例から導き出した「最強の伝え方」を伝授。動詞を名詞化する、過去形ではなく現在形を使う、「あー、えー」のようなフィラー(ためらいの表現)を避ける…。いずれも即、実践に活かせるものばかりだ。

要約

“名(ことば)”は体を表す

 人は1日に多くの「ことば」を使っている。その際、伝えたい「意図」については色々と思い巡らすが、意図を伝えるためにどんな特定のことばを選べばいいかについてはさほど注意を払わない。

 しかし、適切なことばを適切な時に使えば、人の気持ちを変え、行動を促すことができる。

 そこで、ことばの作用の仕組みと、ことばをどう使えば自分に有利に働くかを解説していこう。

動詞よりも名詞がものをいう

 人の性質は様々に表現できる。例えば、犬をかわいがる人のことなら、「あの人は犬が好きだ」と表現したり「あの人は愛犬家だ」と表現したりする。ちょっとした言い換えのようだが、後者の方は属するカテゴリを指している。

 カテゴリのラベルづけには往々にして、永続性や安定性の意図が込められる。誰かが何かを「した/する」というより、もっと深い本質をほのめかす ―― どのような人間なのかと。

 動詞ベースの説明を名詞に変換すると、人の態度や嗜好がより根源的な気質と見なされ、より長く持続すると認識される。一時的にとった態度ではなく、その人のアイデンティティになるのだ。

名詞効果

 行動をアイデンティティに言い換えることで人の印象が変えられるのなら、様々な場面で応用できる。例えば履歴書なら、「真面目に働きます」と書くよりも「努力家」と書く方が好印象をもたれる可能性が高まりそうだ。

 この名詞効果は、相手の行動も変えさせることができる。2008年、この原則を当てはめて投票率を向上させる研究が行われた。「投票しよう」と訴える従来のやり方から、少しことば遣いを変えてみたのだ ――「投票する人になろう」。

 行動を、自分が望ましいアイデンティティの持ち主であると示せる機会に言い換えたことで、多くの人がその行動をとる結果につながったのだ。

 人にリードしてほしい? 「リーダーになってください」。もっと勤勉に働いてほしい? 「君ならトップ・パフォーマーになれる」と言おう。

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