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著者紹介

概要

世界では今、「第4次産業革命」が進行中だ。過去3度の産業革命の原動力は、第1次が蒸気機関、第2次が電力、第3次がコンピューター。今回は「デジタル」である。これは生産性の向上だけでなく、ビジネスモデルや産業構造、社会のあり方まで変えうる。その可能性を生かす上で知っておきたいデジタルの本質、考え方を説く。

要約

第4次産業革命の「本質」

 第4次産業革命 ―― 。これは、2011年にドイツ政府が提唱した「インダストリー4.0」をきっかけに、世界的に広まった考え方である。

 だが、第4次産業革命の「本質」については、十分に理解されているとはいえない。「デジタル技術を利用して、企業の生産性をさらに向上させること」というのが、一般的な受け止め方だろう。

 しかし、第4次産業革命は、単に生産性を伸ばすだけではない。ビジネスモデルや産業構造を根本的に変革し、経済活動や社会のあり方まで変える可能性をも秘めている。

第4次産業革命は「製造業革命」ではない

 歴史をさかのぼると、18~20世紀に3度、産業革命が起こった。第1次産業革命では「蒸気機関や水力」、第2次産業革命では「電力」、第3次産業革命では「コンピューター」という汎用技術の普及がその原動力となった。

 そして現在、“4度目”の産業革命が進行中であり、その原動力となっている汎用技術が「デジタル」である、というわけだ。

 ただし、この第4次は、第3次までとは決定的に異なる点がある。第3次までは「産業」革命といっても、「製造業」における革命だった。ところが、第4次産業革命はすべての産業に直接の影響が及ぶ。まさに「革命」と称される所以なのだ。

モノからサービスへ

 第4次産業革命の説明では、「モノからサービスへ」というフレーズがよく使われる。

 ドイツの自動車メーカー、ダイムラーが2010年に始めたカーシェアリングサービス「car2go(カーツーゴー)」は、製造業のサービス化の典型的な例である。

 car2goの最大の特徴は「乗り捨て自由」というビジネスモデルにある。サービス地域内なら、どこでも乗り捨てOK。公共の駐車スペースにクルマを駐めたら、ロックして、そのまま立ち去ってよい。次に利用する会員は、car2goのスマホアプリを開くと、地図に停車したクルマが表示されるから、そこへ行ってロックを解除し、乗り込むだけだ。利用者の感覚としてはタクシーに近い。

 ただし、クルマはどこに乗り捨てられているかわからないから、GPSによる位置情報がスマホアプリの地図上に表示されていなければ見つけることができない。まさに、ITがあって初めて成立する、デジタル時代のビジネスモデルだ。

 car2goは2018年1月現在、会員が300万人を超え、世界26都市で約1万4000台のクルマを運用している。ダイムラーは、世界最大級のカーシェアリング事業者に成長したのである。

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