2006年11月号掲載

P.F.ドラッカー経営論

Original Title :PETER DRUCKER ON THE PROFESSION OF MANAGEMENT

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概要

P・F・ドラッカー博士が、約半世紀にわたって『Harvard Business Review』誌に寄稿した33本の論文を完全収録。800ページ超の大著で、まさにマネジメントに携わる人のための“座右の書”である。1950年代に早くもプロフェッショナルの活用を訴え、60年代にはアイデアのマネジメントの重要性を指摘するなど、その先見性には改めて驚かされる。

要約

ドラッカーの経営論とは?

 P・F・ドラッカーの33本の論文から、そのエッセンスのいくつかを紹介すると —— 。

*  *  *

「小さなアイデアの大きな力」

 未来を予知することはできない。未来について唯一確実なのは、それは現在の延長線上にあるのではなく、現在とは別のものであるということだ。

 未来は、目的を持った行動によって形成され得る。そして、このような行動の原動力となるのはただ1つ「アイデア」である。

 それも、異なる経済や技術、あるいは他社が開発した他の市場に関するアイデアである。

 アイデアは常に小さく生まれる。だからこそ、未来をかたちづくる上で、実は小企業の方に利があるともいえる。

 また、未来を形成するために必要なのは、天賦の才ではなく、努力だ。確かに独創的な想像力があれば、よりユニークなアイデアが湧いてこよう。

 しかし、問題の核心は独創性ではない。いかなる組織においても、アイデアはあふれている。

 経営者には、アイデアを引き出そうとする姿勢が足りない。経営者たる者、未来を形成する活動に資源、特に一流の人材を投入する勇気を持たなければ、何も生み出せないだろう。

「新たな生産性革新の挑戦」

 先進国における最大の経済的な課題は、知識労働とサービス労働の生産性の向上だ。その実現のためには、次の6つのステップが必要である。