2005年11月号掲載

ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略

Original Title :THE FORTUNE AT THE BOTTOM OF THE PYRAMID

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著者紹介

概要

インド、中国、アフリカ…。世界で50億人ともいわれる貧困層を「巨大な市場」と捉え、ビジネスを展開する動きが始まりつつある。それは貧困問題の解決にも繋がる、意義ある動きだ。本書は、付録のCD-ROMビデオと併せ、先駆企業の事例を数多く紹介し、ビジネスチャンスの存在を示す。「アマゾン・ドットコムが選んだ2004年全米No.1ビジネス書」である。

要約

知られざる巨大市場

 現在、世界には1日2ドル未満で生活する人々が、40〜50億人いるといわれている。

 所得階層を構成する経済ピラミッドの底辺(ボトム・オブ・ザ・ピラミッド=BOP)にいるこの貧困層に対して、多くの人々は「犠牲者である」という先入観を持っている。

 だが、そうした先入観を捨て、「彼らは内に力を秘めた創造的な起業家であり、価値を重視する消費者である」と認識を改めれば、BOPはビジネスチャンスにあふれた新しい世界になる。

 「BOP市場」への扉を開くには、貧困問題に対する解決策を「共創」、すなわち共に創造することが重要だ。企業や政府、市民社会組織、そして貧しい人々自身が問題解決の道筋を共有して協力し合わなければならない。

 貧困層とパートナーを組み、イノベーションを起こし、そして持続可能なWin-Winのシナリオを達成するのである。そこでは、貧しい人々が自ら積極的に関わると同時に、製品やサービスを提供する企業も利益を得られる。貧困を解決するカギは、巨大なスケールの企業活動なのである。

*  *  *

 BOP市場には、いくつかの顕著な特徴がある。この市場にアプローチする際には、例えば次のような特性を念頭に置く必要がある。

BOP市場の人々はお金がある

 「貧困層には購買力がない。だから市場は成長しない」という通念に反し、BOP市場は、大きな成長の可能性を持っている。

 仮に、GDPに基づく数値に購買力平価(PPP)を加味すると、中国はすでに5兆ドルの経済大国となり、米国に次ぐ経済力を持っていることになる。

 また、中国、インド、ブラジル、メキシコ、ロシア、インドネシア、トルコ、南アフリカ共和国、タイの9カ国をひとまとめにすると、人口は約30億人、途上国人口全体の70%に相当する。PPPの点から見ると、このグループのGDPは12.5兆ドルと、日、独、仏、英、伊の合計よりも大きい。