1999年5月号掲載

意思決定12の心得

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著者紹介

概要

社会や市場が激変する今の時代、マネジャーの意思決定は、企業の将来を大きく左右する。だが、意思決定の大半は「正解」がなく難しいものであるため、つい意思決定を躊躇してしまうことも少なくない。本書では、多くのマネジャーを悩ますこの問題について、田坂広志氏が考察。意思決定に求められる能力と、その能力を身につけるための心得を、様々なエピソードを交えつつ語る。

要約

意思決定に求められる心得

 意思決定には、3つの能力が必要である。

 第1は、理屈だけでは答えの出ない問題に、正しい答えを出すための「直観力」。

 第2は、組織の合意を得て、組織を動かしていくための「説得力」。

 第3は、意思決定に伴うリスクを取り、その結果に責任を取る「責任力」である。

 これら3つの能力を身につけるには、例えば次のような心得が重要になる。

衆知を集めて、独りで決める

 かつて米国のシンクタンクで働いていた時に耳にした、次のようなエピソードがある。

 ある時、シンクタンクの経営トップが、あるプロジェクトの実施について経営陣に意見を聞いた。経営陣は全員反対だった。ところが、このトップは最後にこう言った。「全員の意見はよくわかった。さて、自分の意思決定を伝えよう。このプロジェクトを実施する」。

 彼は、全員が反対したにもかかわらず自分の意見を通したのだ。では、この経営トップの意思決定に対する絶大な自信はどこからきているのか。

 さらに彼は、全員が反対する中で自分の意思決定を貫いて、それでもなお、メンバーを納得させることのできる「説得力」を持っていた。

 もちろん、マネジャーがメンバーの意見に謙虚に耳を傾けることは大切である。しかし、あくまでも意思決定はマネジャー自身の信念に基づくものでなければならない。なぜなら、多数の意見が必ずしも正しさを保証してくれないからだ。